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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter66 『写真』 66-10


「千波ちゃん・・それはそうだよ。」

(夏樹は肩をすくめた。)

「僕らは、機密組織にいるのだから。 堂々と写真を撮られるわけにもいかないし・・。」

メンバーの皆と、写真を撮ったって。 少し変じゃないか?」

(夏樹の反応に、千波はむくれた。)

「むぅっ。 家族写真みたいにv 撮ったって良いじゃない?v」

「小さい頃の写真もっ、1枚もないなんて〜っ。」

(想像して夏樹は笑った。)

「あははっ。 皆と?」

「どうかな・・?」

「子供の頃のって言ったって。 聖が僕らのを撮ったりすると、

思う?」

「そんな父親らしいことしないって。」

(千波は、何やら考え込んでいる様子だった。)

「・・う〜んv 別の方法を、考えるしかないわねっv」

「あるのは、FOTのIDカードの写真だけかぁv」

「え? 何?」

(夏樹は気になって、手に取った洗濯物をカゴに戻し。 窓辺に近づいた。)



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