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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter67 『紺色の絵具』 67-1
カッカッ
(夏樹はサンダルを履き直し。 大きなタオルをカゴから拾うと。
順番に、丁寧に干した。)
サァァッ
(庭を囲む、同じ背丈の、整った黄緑色の木々の間から。 時折風が吹き抜け。
早く乾く様に、風が加勢している様だった。)
パササッ
(舞い上がったタオルの端が、夏樹の頬を撫でた時。
右隣の庭さきから、足音が聞こえ。
顔を上げた。)
キイッ
トットッ
(紫苑は、何やらいくつもの道具を持ち込み。 エプロン姿で、
何かを用意している様子だった。)
「あ・・。 紫苑さんだ。」
(いくつも下がった洗いたての白いタオルの間から。
夏樹は、顔を出し。 右隣の庭へ寄った。)
「おはよう。」
「紫苑さんも、片づけものしてるの?」
(ほぼ、同時に気づいた紫苑が、
ちょっとおどろき。
両手に抱えた、木の様なものを持ちながら。
白いタオルの向こうから。 顔を出した夏樹を見て。
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