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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter67 『紺色の絵具』 67-6


「あのねっ、あれは、その・・っ。

練習で作ったから・・///」

(夏樹の言葉に、紫苑は顔を赤らめた。)

「?」

(夏樹は瞬きし、微笑んだ後、数馬をひっぱり。
紫苑に背を向けた。)

「ごめん、邪魔して。 ははっ、クッキーは美味しかったみたいだよ。

それじゃぁ、また。」

サクッ サクッ

キイッ

(数馬は、駄々をこねていた。)

「オレっ、ちび姉と遊ぶーっ!」

「こらっ。」

(夏樹に叱られ、腕を引かれて行く数馬を見ながら、紫苑は微笑んだ。)

「ごめんね〜、数馬くんっ。」

「蒲公英、今、ピアノのおけいこに行ってるから。」

(遠くなる数馬に、紫苑は声をかけた。)

「オレっ! べつに、ちびと遊ばねーもんっ!」



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