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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter68 『忍び寄る影』 68-5
「僕も、仲間に入れて下さい。」
(目の前で揺れる黒い瞳に。 数馬は、力いっぱい
肩に触れていた善の腕を振り払った。)
バッ
「誰が入れるかっ! あそびじゃねーからなっ。」
(善の黒い瞳が、艶やかに揺れた。)
「くすくすっ。 それは・・残念です。」
(中庭に茂る巨木が、二人の頭上に、暗い影を落とした。)
(木陰に揺れる、善の黒い瞳の奥が。 沈み行く夕日に、赤い光を映すのを
数馬は見た。)
***
(二人の小さな人影が、夕暮れの住宅街を抜け。 桜並木の下から、
丘の上にやって来た。)
キイッ
カタンッ
(snow dropの真っ白なアーチの門を、小さな手が開いた。)
トッ
「理恵ちゃん、どうぞ〜♪」
「あがって。」
(蒲公英は、白壁が。 オレンジ色の温かな夕日に染まり始めた可愛らしい家の門を開き。
後ろについて来た理恵に振り返った。)
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