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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter69 『崩せないもの』 69-7


「え?」

(紫苑の小さな声に、佐織が顔をあげた。)

「ううんっ/// あの、

甘さ控えめならどうかな?」

「そうね。」

「そうだわ。

それより何よりも、紫苑には重要な役目があるわよっ。」

「? 何?」

(紫苑は、明るい茶色の瞳で、瞬きした。)

「雨宮くんを、

誘うことよ。」

「!」

(言われて紫苑は、何だか自信を持てなかった。)

(夏樹が、学校へあまり来ないのも。 皆に関わらない様に。
迷惑が掛からない様にしているからではないかと、思えて来たからだ。)

「・・そうだよね・・、でも。」

「うん、って。 言ってくれるかな?」

(自信無げな紫苑を、佐織は励ました。)



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