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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter70 『夕暮れに染まる』 70-5


「うん。」

「あとは、国からの黒服の人たち・・。」

(二人は、通りの様子を見ながら、話した。
菖蒲は、夏樹が少しの間。 そうして、街の通りを眺めて居たいのだと感じた。)

(親子連れが楽しそうに、買い物袋をさげて通って行った。)

(見つめている夏樹に、菖蒲は声をかけた。)

「夏樹様。

思い切って、今少し行ってみませんか?」

「え?」

(少し背の高い菖蒲を見上げ、夏樹は驚き瞬きした。)

「ほら、

あの方たちが、来たように。 あちらにスーパーがある様です。

おそらく、いつも千波様が買われるところよりは、小さいお店かと思われますが。」

(言われて、白手袋の手が指さす方に、顔を向ける。)

「いかがでしょうか?」

「え〜・・、菖蒲と行くのは嫌だな。」

「目立つから。」

(小さな喜びに沸きたった菖蒲の心は、落胆した。)

『・・! 気にするのは、そこですか・・っ? 夏樹様・・///;』



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