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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter70 『夕暮れに染まる』 70-7


[「学校をサボるのは良しとしても。 忘れずに、行かなくちゃね。」]

「はっ!///

すみませんっ! すっかり、忘れていました・・。」

「あの、すぐに研究所に向かいますのでっ。」

[「ふふっ。 安全運転でね。」]

(静乃の一言に顔を赤らめながら、菖蒲は慌てて。
夏樹の背中を追い掛けた。)

タッ

「夏樹様っ!」

(遠くで呼び掛けに振り向いた。
スーパーに辿り着く前に、夏樹は呼び戻されてしまった。)

トッ トッ

(菖蒲に連れられ、路地脇に停めた白いリムジンに向かい引き返しながら、
夏樹は不機嫌そうに、横目で菖蒲を見た。)

「・・ぬかよろこびさせるなよ。」

「予定を忘れるなんて、どういう執事なんだ?」

(目を細めて、紺色の瞳が睨むので。
菖蒲は申し訳なさそうに、長身の背を小さく屈めて謝った。)

「/// すみません・・; 夏樹様・・。;」

「ははっ。 嘘だよ。 僕だって忘れてたんだから。」



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