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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter71 『惹きつける場所』 71-3


夏樹は静かに、白い肌に頬杖をつき。
長椅子に座る自分の前に立つ。 背の高い菖蒲の、
黒縁眼鏡の奥の瞳が。 文字を追うのをじっと待った。)

「!」

(眼鏡の奥の瞳が大きく見開き。
たちまち笑顔になり、菖蒲は夏樹の顔を見た。)

「夏樹様!

snow dropに居ても良い事に、なっていますよ。」

「本部かお屋敷内で待機になるか。」

「snow dropで待機になるか。

選べるように、なっていますね。」

(それを聞いて、夏樹は立ち上がり、菖蒲の隣で
書類に見入った。)

「・・ほんとだ。

どちらにしても、休まないとだめみたいだけど。」

「ああ〜っ、良かった・・!」

(夏樹はほっとして、両手で顔を覆った。)

「もしかしたら、紫苑さんが居るからだろうか?」

(こんなにもほっとしたことに、自分でも驚いていた。
現場に入れないことは、辛いが。

snow dropであれば、耐えられるような気がした。)



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