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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter72 『家族』 72-2


「闇のことになると、もうっ。

他のことが目に入らないんだからっ!」

「今度という今度は、ちゃ〜んとv

彩ちゃんから、許可が下りるまでv 大人しくしてなさいっ。」

(千波はいつになく、怒っている様子だった。
けれど、見つめる明るい大きな茶色の瞳は可愛らしく。 夏樹と良く似た、
少しくせづく茶色の髪が、ピンクに染まる小さな頬に掛かり。
その様子は夏樹を和ませた。)

(仁王立ちになり腰に両手をあてているものの。)

(料理途中で出てきた事がわかる、
かわいらしいエプロンの方が気になり。 夏樹は思わず、エプロンを見た。)

(前ポケットは、巨大な黄色いひよこの形で。
千波のお腹のほとんどは、その巨大なひよこが占めていた。)

(怒ってみても、そちらのインパクトの方が強過ぎて。
まったく効果がなく。 可愛らしい立ち姿に、夏樹は可笑しくなってしまった。)

「くっくっ。

千波ちゃん。 それ作ったの?」

(千波はぱっと表情を変え、笑顔になった。)

「かわいいでしょ〜♪v

ひよこちゃん1号をモデルにしてみたのv」

「あ、そうそう。 それでねv こっちは、静乃ちゃんからv」



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