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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter72 『家族』 72-6


「私も、snow dropで暮らしても良いでしょうか?」

(断られることを覚悟し、
菖蒲は思い切って。 そう言った。)

(紺色の瞳が、少々驚き。
瞬きする。)

(黒縁眼鏡の奥の瞳を歪め、菖蒲は困った様に。
うつむいた。)

『これは、ただ。 自分の願いかもしれません。』

『ただ・・。』

(菖蒲は目を閉じた。)

「・・心配なんです。」

(その言葉に、アーチの先。 白い階段の上から、
千波は微笑んだ。)

(側に居る、弟の顔を見つめる。
夏樹は少々驚いた顔をした後、肩をすくめ。
千波の顔を見て微笑んだ。)

「いいよ。

ようこそsnow dropへ。 って、

僕も言われたけど。」

「!」

(菖蒲は顔を上げた。)



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