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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter72 『家族』 72-7


「良いんですか? 夏樹様。」

(菖蒲は、分不相応な提案を、主人にした様に思い、
言ってしまってから。 急に、気まずさに
恥ずかしくなり、顔を赤らめた。)

「別に構わないさ。

部屋はいくつもあるんだし。

数馬もたまに、泊まりに来るよ。」

「くっ、それに。

菖蒲の方が、僕より片付けが上手いから。」

「ちょっと助かるかも。」

(大して気にしていない様子の夏樹に、
菖蒲はほっと肩を撫でおろした。)

「ありがとうございます! 夏樹様っ。

頑張ります。」

(千波は、夏樹の頬をつねった。)

「こらっ、菖蒲くんに甘えるな〜v」

「あははっ。」

(菖蒲はなんだかわくわくした様子で、側に停めたリムジンの方へ、
今度は歩き出した。)

「それでは、荷物を下ろして来ます。」



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