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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter72 『家族』 72-8


「何だか、嬉しそうだな。」

(夏樹は笑った。)

「ほら、夏樹は早く中へ入りなさいv

わたしもすぐ行くから。」

「うん。」

「菖蒲が居たら、楽しそうだ。」

(夏樹は、2階へ続く、外階段へ向かい。
柔らかな芝生の間のレンガの敷石を。 軽やかな気持ちで、歩き始めた。)

トットッ

(千波は、リムジンの前に小走りに駆け寄った。)

「あっ、ああ〜!

何これっ?」

(後部座席に屈みこんだ、燕尾服の後ろからこっそり覗き込み。
千波は声を上げた。)

「・・えっと、こちらは・・っ。

その・・///」

(菖蒲は振り向き、隠そうとしたが。
とても隠せる量ではない。 山積みの書類に。 千波は呆れてため息をついた。)

「あきれた二人だことv」

「甘いんだから、菖蒲くんv」



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