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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter72 『家族』 72-9


(そう言いながら、千波は突然。
菖蒲を背中から抱きしめた。)

『!』

「///千波様・・?」

(菖蒲は、きゅっと後ろから自分を抱きしめている。
胸の前に回された千波の手に。 白手袋の手を近づけた。)

(その手に、触れるべきか躊躇った時。
千波は、菖蒲の背中に話しかけた。)

「菖蒲くん・・。

夏樹すごく冷たかったね。」

(菖蒲は、千波が。 先程、夏樹の頬に触れた時。
感じた事を言っているのではないかと思った。)

「わたしも心配。

彩ちゃんには、願いがあるから・・。」

「それに夏樹も、

やりたいことを曲げないの。」

「それが、自分がここに居る意味だって。

思ってる。」

(菖蒲は頷いた。)

「・・はい。」



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