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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter75 『風見通信』 75-14


「そうね。 油断できないわ。」

[「人は。 特に能力を持つ人なら尚のこと、

変化してゆくものよ。」]

[「立ち止まっている様に見えるけれど。」]

[「それは、」]

[「戦う準備をしているの。」]

[「あの子は、強い子だから。」]

[「私が止めたって。 いいえ、誰が何と言ったって。」]

[「直に現場に戻るわ。」]

(それは、静乃を安心させようと言った言葉だったが、
彩は。 自らにそれを言い聞かせた。)

***

「そうね。 ありがとう彩さん。

ふふっ。」

「聖なら、これを見たら心配で、引き止めそうだけれど。」

「彩さんが居てくれたら安心だから。」

「私にまで、送ってと頼んでごめんなさい。

また連絡するから。」

(静乃は微笑んだ。)



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