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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter75 『風見通信』 75-16


「あなたたちも、揺り動かされるのね。」

「彼の力を、私も知りたいわ。」

(彩は囁き。 遠く通信室から出て来た真紀に振り向いた。)

「真紀ちゃん。

お返事は来た?」

(真紀は、満面の笑みで。 両手で丸のサインを象った。)

「は〜い。 OKで〜す!」

「そう。」

「ここまで静まったら、待てないわよね。

今夜には、下りるかしら?」

(彩は独り言の様に言いながら。
手元の書類をざっとまとめ。 休憩室に向かい、歩き出した。)

「あれっ? 先生。

もう終わりですか?」

(真紀は、珍しく早く切り上げる彩に、驚き瞬きした。)

「休めるのは今日までよ、真紀ちゃん。」

「今の内に眠っておきなさい。」

「目覚めたらきっと、今まで以上に強い闇が現れるわ。」



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