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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter76 『青い鼓動』 76-10
「うふふふっ。」
(善は、艶の目の前で立ち止まり。 視線を逸らさぬまま。 そっと、
前に屈みながら、
艶の左耳に口元を寄せた。)
「あなたも偽りの身体をお持ちの様だ。」
「慣れなくて、困っていますよ。」
(その言葉に艶は、ゆっくりと、至近距離でニヤリと微笑む少年を
見つめ返した。)
「・・何者じゃ・・?」
「ただの小学生で、課外授業に来たわけではあるまい?」
(少年は面白そうに、冷やかな黒い瞳を細めた。)
「あなたもそうでしょう?」
「私は善といいます。 こちらは理恵。」
(少女は長く結んだ黒髪を揺らし、可愛らしく微笑んだ。)
「よろしくね♪ 仲良くしましょうv」
「あなたたちだけじゃ。 欠片が集まらないみたいじゃなぁい?」
「もう少し頑張ったら?」
『何じゃと・・っ!?///』
(その言葉に艶の表情は強張った。)
「まぁ。 わたしたちが欲しいのは、別のものだから。 安心して。」
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