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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter76 『青い鼓動』 76-13


「おぬしも、そう思うか?」

「・・う〜ん・・。 あの子は・・、危ないね〜・・。 ぐぅ。」

(真剣な顔で、話していたが。 後半、眠気で。 白の頭が、かくんと後ろに揺れた。)

「おっ、おいっ!///

こんなところで寝るでないぞっ!」

(艶は白の上着を掴んで、引き戻したが。
同時に、白の目を覚ます、大きな声が。 展示場に響き渡った。)

「! わぁぁぁっ!」

「夏っちゃんだ〜っ!」

(声を上げたのは数馬だった。)

(数馬は、先程の、少年と少女が立ち止まっていた1枚の絵画の前で。
蒲公英と共に、感嘆の声をあげていた。)

「キレイ〜っ。

これっ、おねえちゃんの絵!」

「夏樹おにいちゃんだねっ。」

『はっ。』

(嬉しそうな蒲公英の声に、艶ははっとして瞬き。
白と共に、二人が見つめる。 絵画の前へ、ゆっくりと進み出た。)

***

(会場の入り口付近で、菖蒲は千波を引き止めていた。)



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