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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter76 『青い鼓動』 76-20
「勇気あるの。」
「大したものじゃ。」
(顔を上げ、紫苑は瞬いた。 千波が頷いた。)
「うん。 わたしにも鼓動が聞こえたわ。」
「このところ、本人戦えなくて、しょ気てるでしょうからv」
「見たら元気が出そう!v」
(夏樹に良く似た、千波の。 明るい笑顔に、紫苑の心は躍った。)
「ありがとう!」
(紫苑の側に立つ誰もが、同じ方向を見ていた。 絵画は見上げる人々を照らし、
微かな不安さえ、消えてしまいそうだ。 FOTのメンバーが、
紫苑のすぐ側に居た。)
(艶は、小さく紫苑に手招き。
小声で一言添えた。)
「あやつは繊細に見えるが、自分のことには鈍感じゃ。」
「えっ?」
「伝えられると良いの。」
(艶の笑顔に、紫苑は息を飲み。
困った様に瞳を揺らすと。 静かに、頷いた。)
「・・・うん。」
『青い鼓動』
Chapter76 End
Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ
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