HOMENovel
Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】
Chapter78 『青い鳥』 78-13
『きっと、いつか先に起こる、幸せに繋がっているから。』
『信じても良いの。 幸せなことは、必ず起こるから。』
「不思議だな。」
「え?」
(紫苑は瞬いた。)
「また、青くなってる。」
(夏樹は笑い、夏樹の白い手の中に収まる青く染まったひよこを見て、紫苑も笑った。)
「うふふっ///」
ピルルルッ ピルルルッ
(左腕に留めた、時計が。 緑色の点滅と共に鳴った。)
ピッ
「どうした?」
(側の異空間の向こうに居るのは、菖蒲だった。)
[「夏樹様。 風の丘近くに、強い反応が見られます。」]
[「如何致しますか?」]
(静かに、深い紺色の瞳が揺れた。)
「今、行く。」
(夏樹が答えると同時に、手の中の小さなひよこは、紫苑の心の声を
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』