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Novel ストーリー【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 夏樹の物語】

Chapter78 『青い鳥』 78-3


「・・・。」

「寝てる・・?///」

コンコンッ

「夏樹くん・・?」

(紫苑はそっと、ドアを叩いてみたが。 気配がない。)

(諦めて、いつもの様に。 千波から預かった、部屋の合い鍵で、扉を開いた。)

「開けるね? おはよう・・///」

カチャッ

(相変わらず、起こしに来たはずなのに、少々緊張しながら。
小声で、そっと。 玄関を覗いた。)

(カーテンの閉じた部屋は、仄暗い。 奥の窓から、僅かに朝日が入りこんでいた。)

トッ

(床には、いくつものプリントが広がり。
昨夜も、何か考え事をしていたのだろうという様子が分かる。)

「あはっ/// 散らかってる・・。」

(左手にあるソファーの上や、小さな机の上に置かれた書類に目を止め、
ソファーの隣。 何やら夏樹の手書きのメモがされた、1枚のプリントが。
留められている、ホワイトボードを見つめた。)

「・・これ。 昨日の美術館の辺り。 地図がゆがんでいるみたい・・。」

「『空間に侵入した痕跡がある・・。』って、書かれてる・・。」



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