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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter79 『太陽と月(太陽)』 79-12
「俺の夕飯、どうしてくれんだよっ!!」
「海老フライはなぁ・・、海老フライは。 俺が一番好きで!
お袋の得意料理なんだよっ!」
(ソラは、頭上から、黒い液体をぼたぼたとこぼす、巨大な生き物に向かい、
拳を上げ叫んだ。)
「たしかにっ!
びっくりするくれ〜、面白いことって言ったけどよっ。」
「こんなの面白くね〜だろうがっ!」
「馬鹿やろうっ!」
(巨大な生き物の黒い目は、爛々とし。 不気味に回転し、ソラの姿を、
映していた。)
(風見ヶ丘高校の、制服は。 滴る黒に染まり、水色の髪に雫を残す。)
(ソラは、恐れていなかった。 水色の瞳が、睨み返すのを。
生き物は、ただ見つめ。 攻撃してくる様子は無い。)
「はぁっ、はぁっ・・。」
(ソラは叫び、生き物を睨み、肩で息をした。)
「ん?」
サァァァァーッ
(その時。 屋根の上を、風が流れ。 ソラの見上げる先で、黒い生き物は、
ゆるやかに。 ベールに包まれるかの様に、形を歪め。)
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