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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter81 『Ability to・・』 81-14
(廊下に出て行く弟の背中に、千波は一言添えた。)
「紫苑さん。 ちょっと、出ないか?」
(夏樹は、紫苑を呼び止め。 キッチン前に位置する、小さな庭を
指さした。)
『・・///』
「うん。」
(紫苑は頷き。 玄関から出て、夏樹の後をつき、小さな庭に向かい歩き出した。)
***
サクッサクッサクッ
(夜の庭は涼しく。 踏み締める足元から、柔らかな芝生の。 心地良い香りがした。)
(庭の木々の奥には、2階よりは低い位置にあるものの。 遠く風見市の街の夜景が。
夜に溶け込む木の葉の間から。 見ることが出来る。)
(二人は、アパート前、木々を仕切る。 小さな切り株が植わる手前に立ち止り。
夜風にあたった。)
「おいしかったね。 千波ちゃんのお料理って、食べるとしあわせになるの///」
「優しい味、やっぱり、お母さんの味に似てる?」
(紫苑は、2人になれたことが嬉しくて。 思わず、少しワクワクしながら、
心躍らせ、夏樹に話しかけた。)
「わたしね、ううん。 わたしはあんまり上手に出来ないんだけど///」
「たまに作るとね。 佐織ちゃんたちに食べてもらったりするとね。
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