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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter81 『Ability to・・』 81-3


「正解っ♪v」

(深い紺色の瞳が、目を細めて笑ったので。 千波は満面の笑みで答えた。)

「下で、春日家御一行さまが待ってるからっv 早く来て。」

(聞いて、椅子から立ち上がろうとしていた夏樹は、一瞬その場で固まった。)

「え・・っ。」

「御一行って・・。」

(千波はにんまり微笑み、胸を張った。)

「たくさん出来たから♪ ご招待したのっv」

「ほらv いつもメンバーみんなの分作ってるから、

わたしと菖蒲くんの分だけじゃ、物足りないのよね〜。 材料もあまっちゃうしv」

(夏樹は、不審のまなざしで、千波を見た。)

「千波ちゃん・・。」

(危険を察した千波は、入口ドアへ踵を返した。)

「先に行ってるから、早く来なさいv」

「るんるんるんる〜ん♪v」

パタンッ トントントンッ

(中階段を下って行く軽やかな足取りに、鼻歌が混じり。
閉まったドアを見つめて、夏樹は肩をすくめた。)

「ふぅ。」



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