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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter83 『赤い方と青い方、赤いの』 83-11
(素早く行き過ぎる。 車影だろうか。 揺れ動く幾台ものテールランプの向こうに、
ミイは。 瞬間、見た事もない。 大きな白いリムジンの姿を、
通りに見た気がした。)
「ソラ、あれっ!」
(ミイはソラの背中をひっぱり、通りを指さしたが。
瞬いた次の瞬間には。 赤信号で止まる車道に。
リムジンが見えたと思うその場所に。 幾台かの普通車が、走り込み、いつもどおりに
停車しているだけだった。)
「ん?」
「あっ。 ううん、何でもない///」
(気のせいだと思ったミイは、またソラの背中を押して。 前に進ませた。)
***
ザワザワザワッ
(特別美味しくて、格別に高いと評判の。 ソフトクリーム専門の、
販売車は。 左右に続く商店が、ちょうど繋がる。 繁華街の中央の良い場所に、
陣取っていた。)
「すみません。」
「ここに置いてあるのは。 この種類だけですか?」
(聞こえた声に、車内にいた店員は、驚き慌てて顔を上げた。)
「あっ、お客さんですか?」
「すみません。 めったに買いに来る人いないので。
びっくりしました。」
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