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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter83 『赤い方と青い方、赤いの』 83-21


「《闇の力を秘めし鍵》よ・・。」

(目を閉じ、小さな手のひらの上の杖に、力を込める。)

「我に力を・・。」

キュキュッ ポンッ!

(小さな杖は、手のひらの中で回転しながら、まるで、星屑のような光を
辺りに散らし、小さな火花が、いくつも弾け、光り。 大きく姿を変えた。)

「わぁ///」

(大きな魔法のステッキは、ピュアの手の中で、強い力に振動した。)

「おい、ピュア。

ところで、人目はだいじょうぶか?」

(一瞬冷静になったソラが、真顔で尋ねたが、ピュアは聞いていなかった。 偶然にも、
繁華街の中央で。 時刻を告げる音楽と共に、イルミネーションが煌びやかに変化した。)

「《解き放て》《次元の翼》」

ゴォォォーッ

(クリーム色に輝く魔法陣が、3人の足元に、3つそれぞれ現れ。
円を描き、回転しながら。 急速に、足先から頭上へと。 駆け抜けた。)

(光の粒は弾け。 身体の中を通る時、
不思議な熱を持った。)

(クリーム色の光は熱く燃え、背中で色彩を赤へと変えた。)

コオッ・・



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