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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter84 『三日月とソフトクリーム』 84-11


ゴォォォォーッ

(小さな破片が、辺りに舞い。 ソラは、目を閉じた。
強い風の音と、ガラスが砕け散る音が、耳に響く。)

『【ソラ・・。】』

『【しっかりなさい。】』

『【みんな、あなたを待っているのだから・・。】』

(ソラの耳に、不思議な声が聞こえ。
ソラは目を開けた。)

「はっ!

この声・・。」

『どこかで・・?』

(ソラはミイを強く引き寄せ。 わずか上空で、ピュアが、なんとかバランスを取り
宙に浮いているのを確認し。 自身の背中に力を込めた。)

「んっ・・!」

バササッ

ゴォォッ・・!

(翼の付け根が赤く燃え。 熱を帯びながら、大きく開いた。)

(同時に、ソラは、背中から再び。 ちょうど、真下に来ていた、
近所の公園の景色が閉じ込められた、異空間の中へ。 飛び込んだ。)

バッシャーンッ・・!



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