HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter86 『理由』 86-16


「・・ごめんね。 たぶん、すぐに会えないと思う。 来れるときは、

学校にぜったいくるって、いってたから。」

『彩さんと話してから来るっていってたのに、もう2時間くらい経ってる。』

『きっと、FOTのお仕事に出たんだと思う・・。』

(紫苑は考え、ソラから視線を逸らした。)

「すぐに来れないって。

つまり・・、《異空間》ってやつの中にいるからか?」

(ソラは、長身の背を屈め。 紫苑の机の上に、両手をついた。)

「・・え?」

(ソラの言葉に、紫苑の胸は高鳴った。)

「紫苑、何か知ってるんだろ、頼む。 俺に話してくれないか。」

「あいつの力が、必要なんだよ。」

「! ・・、ううん、ダメ///」

(紫苑は慌てて首を振ったが、嘘がつけない性格のせいで、動揺し、ピンクに赤らむ頬は、
ソラでなくとも、何か知っていると分かった。)

「それ、何。 胸元につけてるピンバッジ・・。

赤い羽根? あいつも、似たやつつけてなかったか?」

「ちょっと、よく見せて・・。」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ