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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter87 『決行』 87-24
(紫苑は、覚えのある冷たい気配に、息をのんだ。
その気配は、時折、紫苑の元へ訪れた。 あの日見た、闇の記憶を呼び覚ますように。)
ジジッ
「はっ・・。」
(坂道の途中にある、外灯が。 音を立て、消えた。)
「・・だれ?」
「・・そこに、いるの?」
サーッ
(雨は、紫苑の頬を打ち。 明るい茶色の瞳が見開いた。)
(消えた、外灯の下に。 誰かがいる気がしたが。
そう思った途端。 紫苑は、自身の後ろに。 その気配を感じた。)
【・・・。 どこだ・・。】
【次の・・闇だ・・。】
【あいつが・・いる場所だ・・。】
【・・教えろ・・。】
「・・・っ!」
「うっ・・。」
(突然息苦しさが紫苑を襲い、喉元に手を添えた。)
『だめ・・。』
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