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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter87 『決行』 87-32


「やみくもに、選んでは気の毒だ。」

「お前も、身内を差し出すんだな。」

「ああ。 そうか、彼女がお前の娘だとは、公には公表していないんだったな?」

「だが、僕の様に知っている者もいる。」

「お前のやり方は気に入らないな、石垣。」

「夏樹を利用していいのは、僕だけだよ。」

(石垣は、絶望的な目で聖を見た。 視線の先で、金色の瞳は、眩いほどに煌めき。
辺りの光を受けて、真っ白なスーツに流れる銀髪が、眩しくその目に映った。)

「傷つけたのは、能力者かもしれない。

だが、それを止め、助けたのが能力者だったことを忘れたのか?」

「誰が、彼女を助けたのか・・。」

***

ゴォォォォーッ!

(青葉は、四角い硝子の箱の中で、目を開けた。 暗い、闇の中の様な、
異空間を結ぶ、空間通路の中で。 その小さな箱の中は、安全に守られ。
闇化を起こす可能性を持つ青葉を、吹き抜ける風と、風を送り出す主が連れる、
黒い闇の気配から青葉を守った。)

「まるでガラスの中みたい・・。 はっ///」

(青葉は、ガラスの箱の中で息をのんだ。)

「ああっ・・!」



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