HOMENovel
Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter88 『覚醒』 88-12
「まっ、待てっ・・! 聞けっ!
俺の話を〜っ・・;;」
ゴゴォォォーッ!
(クリーム色の光は、夜空を照らし出し。 暗い雨雲と、雷鳴をものともせず、
眩い煌めきを放ち。 ピュアのステッキの先からほとばしった。)
「おい、何だあの光・・?」
「え?」
(佐織の後ろから走って来た、駆とチイが、瞬き。 ソラたちを見上げた。)
(その光は、ピュアの掲げた杖先から強烈な光となり。 前方から3人を包み込んだ。)
「《次元の翼》よ・・!」
バサッ・・バササササッ!
(驚き瞬く皆の瞳の前に、赤い羽根が舞い飛んだ。
艶やかな羽根は、深紅に煌めき。 6人の背中を大きな翼が支えた。)
「きっ・・! きゃぁぁぁ〜っ!」
(ピュアを先頭に、全員の身体は宙に舞い上がり、淡いクリーム色の光の中から。
黒と、紫色の渦巻く空間通路の向こうへ。 飛び立って行った。)
(ソラは、後方を振り返り、かろうじて、全員が無事について来ていることを。
佐織の叫び声の向こうに確認した。)
(舞い飛ぶ赤い羽根が、ビー玉の様な水色の瞳に映り、ソラは微笑んだ。)
『ヤベー・・。 面白え〜っ・・///』
『 次ページへ 』 『 前ページへ 』