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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter88 『覚醒』 88-13


「ちょっと、息止めとけよ。」

(ソラは、叫んでいる佐織に向かって、聞こえる様に。 手を口元に添えながら、
声をかけた。)

「ぎゃ〜っ///」

「・・、だめだ。 聞いてね〜;」

「ピュア。 俺とミイをあいつの側に。」

「他のみんなは、離して下ろせ。」

(水色の瞳が、まるで楽しげに微笑み。 自信に満ちる姿は、
その場に居る誰をも安心させた。)

「ラジャーですっv」

(ピュアは嬉しそうに頷いた。 ソラは、闇と戦う事を決めていた。)

(水色の瞳は、真剣に。 目の前に迫った水面のような透明な壁の揺らめきを見つめた。)

『・・どこに居る? 闇だかなんだか知らね〜が、

俺の家を壊しやがって・・。 この街を、勝手に、

壊させやしないっ。』

ゴッ・・!

バシャーンッ・・・!

(赤い大きな翼を纏ったソラの身体は、美しく煌めく、水飛沫を上げながら。
巨大なプールの様な、異空間へと続く水面の中へ、飛び込んで行った。)

***



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