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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter88 『覚醒』 88-26
キラキラキラッ・・!
(ソラは全身の力を込め、剣を掴み取った。 美しい、銀の剣の刀身には、
なぜか、ソラの心を奮い立たせる。 不思議な、見た事のない、二つの樹が絡み合い、
伸びて行く様な紋章が、彫り込まれていた。)
***
***
(二人は、宮殿の奥。 不思議に青く光る。 塔の中に居た。
塔の内部は。 レンガの様に組まれた青い石で出来ており。 その間を、自然に。
湧き上がる清い水の流れが通り。 ところどころ、石の隙間から、
壁を伝い。 足元の石へと。 澄んだ水が流れ。 あちこちで小さな川を作っていた。)
(そこは室内でありながら、
そこかしこに、小さな緑が生え。 天窓から射し込む夜光に照らされる。
小さな洞窟のようにさえ見える。)
(緑茂る塔内の中央。 天窓から射し込む光の中心に、
1本の、みごとな。 大きな樹が根を下ろしている。)
「ソラ・・っ、ここにいたの?」
(ミイは、小さな塔の入口から走り寄り。 大きな樹の根元へやって来た。)
(手編みの、刺繍が施されたオレンジ色の可愛らしい服は、見たこともない。
異国の服だ。)
トッ・・
(視線の先、大きな樹の下には。 一人の人物が立っていた。)
「・・ミイ。」
(振り向いたソラは、美しい。 水色と金の刺繍が施された、真っ白な服を着ていた。)
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