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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter88 『覚醒』 88-28


「必ず・・。」

(ソラは、頭上の樹を振り返り、儚く散りゆく。 花びらを見た。)

(小さな花びらは、水色の髪の上に、
白く煌めく服の肩に。
舞い降りてゆく。 桜に似た花をつけるその樹の下で。
水色の瞳が揺れた。)

「俺は・・、この国を。 エアリエルを守りたい。」

***

***

(ミイの胸元から、ゆっくりと引き抜かれる剣の、刃は長く。 柄元から流れ出る紋章が、
水色の光に次第に描き出される様子を。 ソラは瞳に刻んだ。)

ビシュッ・・

「ああああっ!」

【ガァァァァーッ!】

(ソラは両手で、長い刀身を支え。 流れ来る無数の鎖を力強く受け。 辺りに
弾き返すと。 自身の丈ほどもある剣を構え、まるで、自分の一部であるかのように、
巧みに、攻撃に転じた。)

ドンッ・・!

バシャッ・・! ボタボタッ・・

「きゃぁぁぁ〜っ!///」

(鋭く、長い剣は。 ソラの体重を乗せた、強い一突きを、闇の肩に与え。)



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