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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter88 『覚醒』 88-37
(ミイは、ソラのもとへ必死で舞い上がり。 小さな左手で、
ソラの制服のシャツをつかんだ。 右手は力一杯のばし。 ミイは、少女の胸元で、
光り輝く、小さな『時の欠片』にほんのわずか。 指先で触れた。)
『お願い・・っ、元にもどって・・!』
『それをっ、誰かに渡してはだめっ・・!///』
『あの女の子を助けて・・!』
(ミイが欠片に触れた指先は、不思議な温かさを持っていた。
それは、さきほど。 夏樹の胸元に触れていた指先だ。)
「ミイ・・!」
キラキラキラッ・・ シュンッ・・!
(ソラが瞬きする瞬間。 『時の欠片』は、一際煌めき、小さな闇の痕跡と思える
黒い煙を吐き出すと。 再び、少女の胸の中へ眩い光とともに消えた。)
「欠片がっ・・! 女の子の中に・・。 戻った・・?」
ゴオッ・・!
『!』
「・・風・・っ!」
(ソラと、その場にいた皆が。 吹き上がる強風に、目を閉じ、身体をふせた。)
ドンッ・・! バキバキバキッ・・
(風のバリアは、氷の刃を砕きながら。 皆を守り。 魔法陣を創り出した気配の主を、
上空へ漂う。 別空間のガラスの箱の中へと、弾き飛ばした。)
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