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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter89 『Friend』 89-16


ドッ ドタドタッ

(夏樹は部屋に引き入れられ、強くひっぱる長身のソラの水色の瞳が。
こちらに振り向き、ニッと笑うのを見た。)

「! 夏樹様っ///」

(菖蒲も面食らい、後を追った。 玄関を抜けた奥、目に飛び込んできた部屋の景色に。
菖蒲の目は輝き。 夏樹は驚き。 大きく瞳を開き、ゆっくりと瞬いた。)

「歓迎会だよ。 夏樹の。」

(ソラは、水色の瞳を輝かせ。 唖然としている夏樹に、笑顔を向けた。)

「お前誘っても、ぜったい来ないから。 押しかけることにしたんだとさ。」

「俺もまぜてもらったの。」

「それでみんな、あの場所に居たんだよ。」

『!』

「・・何・・/// 何言ってるんだよ・・。」

「そんなことのためにっ、もし・・怪我でもしてたらっ・・。」

「もし・・っ、皆に何かあったら・・どうして・・。」

(夏樹は、なんと言ったらいいのか、分からなかった。)

(FOTの資料が、床や机の上に、ホワイトボードに貼られているだけの。 いつもの
自分の部屋は、手作りの、可愛らしい。 きらきらした飾りで覆い尽くされ。
それだけで、夏樹の目を、眩く照らし、目を開けていられないほどだったが。)

(それより何よりも。 狭い小さな部屋の中で、紫苑、ミイ、ピュア、佐織、チイ、駆、
ソラ、千波が。 全員が、自分に向かい笑顔を向け立つ様子は、夏樹の心を震わせた。)



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