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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter89 『Friend』 89-19


「「カンパーイ!!///」」

(皆の声が響き、グラスが心地良く重なった。)

(ひと口飲むと、冷たく泡立つ飲み心地は。 喉から胸に染み入り。
自覚していないほど、戦闘の緊張で乾いていた喉は。 みるみる潤された。)

「美味しい〜♪v」

(千波が嬉しそうに声を上げた。 それは、お酒でなくとも。 冷たく、夏樹の身体を
癒し。 開いた窓から入る、夏の夜風を受け、グラスにつく水滴が。 美しく涼しげで。)

(何より、テーブルの上に、埋め尽くすほど並んだ、豪華料理の数々に。
忘れていた空腹も。 目を覚ましそうだった。)

「食べて、夏樹さんっ///」

(ミイは、まだ少々緊張した面持ちで。 そっと夏樹に勧めた。)

「うん。 こんなにあると迷うな。」

「でしょ?/// みんなの食べたいものだから。 たい焼きはピュアちゃんが、

食べたいって。」

(そう言って、紫苑は微笑んだ。)

「はいです〜っ♪v ピュア/// 感激ですっ! お魚さんっ、かわいいです〜っ!///v」

(ピュアはもったいなくて食べられずに、たい焼きに頬っぺたを寄せた。)

「あ、千波さん。 俺、切ろうか。 カニ硬いから。」

(そう言いながら、ソラは席を立ち。 備え付けの小さなキッチンに立つ千波の側へ、
腕まくりしながら手伝いに行った。)



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