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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter89 『Friend』 89-30


「これっ!」

「やっぱ、同じ模様じゃね〜か?」

「ほら。 ミイ、見てみろよ。 ピュアも。」

(ミイとピュアは、ドキドキしながら、冷やりとする夏樹の側に
近づいた。)

「はいですっ♪v」

「///ほんとっ!」

「同じね。」

(2人はソラと顔を見合わせた。)

「だろ。 夏樹、それは。 その指輪に刻まれてる紋章は。」

「俺の居た国の。 “エアリエル国”の、王家の紋章だ。」

「お前、もしかして。 こっちの関係者か?」

(夏樹は面食らって、深い紺色の瞳で瞬いた。)

「くっくっ。 これは、子供のころ。 聖にもらったんだよ。」

「そんな、ファンタジックな経緯。 聞いたことない。」

「僕の子どもの頃なんて、もっと現実的で。 つまらないよ。」

「その、エアリエル国の。 王子なんだ、ソラは?」

(夏樹は面白そうに、深い紺色の瞳を揺らした。 ソラは眉根を寄せ、頬を膨らませた。)



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