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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter89 『Friend』 89-36
「男の人にはっ! 女の子の恋心はわからないですっ!///」
(ピュアは、ピンク色の頬をふくらませ。 クリーム色の長いまつ毛を瞬かせながら。
夏樹からぷいと視線を逸らした。)
「・・ははっ、そうかもな。」
「ああ〜、もうこんな時間っ。 ちょっと明るくなって来たね。」
(佐織は、風見市の街並みが良く見える。 2階の窓辺から、揺れるカーテン越しに、
向こうを見た。)
「日が出るね。 今日も暑くなりそう。」
(明けてくる朝の空気を吸い込みながら、佐織は背を伸ばした。)
「ん〜っ。 良い空気。 雨宮くんが昔居た。
都会じゃ、こうはいかないでしょ?」
「この街は、そうね。 何もないけど。 緑があって、空気が美味しいのが
取り得かなっ? 守ってくれてありがとう。」
「これからも、ここに居てくれる?」
(佐織はさり気なく、夏樹に言いたかったことを伝え。
真っ直ぐな瞳で、微笑んだ。)
「・・うん。」
(夏樹は頷き、紫苑の心は躍った。)
「ん・・ん。」
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