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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter89 『Friend』 89-8
「どんな気持ちで、僕と。 千波ちゃんを育ててきただろう・・?」
「何でも持っているからって、それは。 簡単なことじゃない。」
「僕がここにいるのは。 聖のおかげだ。」
『僕が、その手に触れよう・・。』
『僕だけじゃない。 いつか出会う、友が君の手を取るだろう。』
(夏樹の心には、不思議な躍動感があふれていた。 顔を上げ、夏樹は。
桜ヶ丘の先、通りの向こうへ。 snow dropの白いアーチの前で、こちらへ振り向き、
小さく手を振り。 呼びかける菖蒲を見つめた。)
(屋敷を出て、一人この街へ住んだことは。 偶然だった。
けれど、夏樹は今。 自分の為に、ここに残ることを決めた。)
(それが、FOTを離れ。 国に反することになっても、もう構わなかった。)
「ソラに出会ったせいかな?」
「少し、無鉄砲でもいいと。 思うようになったのは・・。」
(一人苦笑し、星空の照らす通りを。 歩きはじめた。)
***
「夏樹〜っ!」
「だからっ!v お姉ちゃんのいうとおりにしなさいってv
いつもいうでしょ〜っ!」
「んもうっv、心配させないでっ。」
「学校が終わったら、まっすぐお家に帰ってくることっ! いいっ!?v」
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