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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter89 『Friend』 89-9


(白いアーチの前で、長身の菖蒲の向こうから。 姿を現したのは、
どうやらかなり怒っているらしい千波だった。)

「・・千波ちゃん・・。 僕を、いくつだと思ってるんだよ。」

「ぷっ、くすすっ///」

(菖蒲が隣で、吹き出したので。 夏樹は、横目で睨んだ。)

「・・菖蒲〜。」

「はっ///すみませ・・。」

(菖蒲は慌てて、白手袋の片手で。 口元を抑えた。)

「ケガ大丈夫?v 痛い?」

(千波がちょっと爪先立って、夏樹の胸元を覗き込もうと。 顔を寄せたので。
夏樹は思わず1歩下がり、両手で大丈夫という仕草をした。)

「///大丈夫。」

「うそっv」

(千波は面白がって、人差し指でちょっと夏樹の胸元をつついた。)

「・・っ、痛っ。」

(反射的に避ける様子が面白く、千波は。 かばおうとする夏樹の白い手を避けながら、
胸元をちょこちょことつついた。)

「ほらほら〜っv」

「///! ・・痛いって・・。」



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