HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter90 『恋心』 90-12


「はぁっ。 はぁっ・・。」

(ゴールした駆は、両手をひざにやり。 呼吸を整え。
息を飲み込んだ。)

「・・ふぅっ。」

「・・。 すぅっ。」

(新鮮な空気を吸い込み、手足をストレッチする。 気配を振り払う様に、
汗を払った。)

「・・なるほど。」

「俺らもっ、少し。

あいつの世界に入ったのな・・。」

「ふぅっ。」

「日が落ちると、強くなってくるみて〜だ。」

(駆は遠く、雲に反射する夕日を目にしながら。
熱気とともに、少しずつ、身体に纏わりついて来る。 気配を感じはじめていた。)

「おっと!

いけね〜。 そろそろ時間だっ!」

(校舎の時計を見つめて、駆は気持ちを切り替え。 にっと笑うと、
ベンチに置いていたタオルとドリンクを手に。 校庭を引き返した。)

***

「面ーっ!」



『 次ページへ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ