HOMENovel

Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter90 『恋心』 90-15


「任せて♪」

(佐織がわざと可愛らしい仕草で決めポーズをしてみせたので。
海里はノックアウト寸前になりながら、浴衣姿を想像しただけで。
鼻血を抑えるべく、片手で、鼻の上をつまんだ。)

『く〜っ/// 可愛いっす、先輩っ。』

「凛々しい先輩のっ、ときどき見せるそういうとこっ。」

「たまんないっす・・!///」

(佐織が去った後も、まだ海里は妄想から回復できず。 道場の床に伏しながら。
床をこぶしで殴っていた。)

「あいつ・・駆先輩のこと知ってる?」

「知らね〜んじゃね〜?」

(剣道部に入った動機が不純だろうと、思いながら。 同学年の部員たちは、嬉しそうな
海里を眺めた。)

「や、知ってても。

見えてね〜んじゃね〜?」

「だろうな。」

「それが恋心ってやつだ。」







『恋心』
Chapter90 End

Fragment of Time・・・時の欠片の道しるべ



『 Chapter91へ 』 『 前ページへ 』
このページのトップへ