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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter91 『籠の中の世界(黒)』 91-19
(光は、夏樹に戦闘をやめろと言いに来たのではない。 また、時の欠片を、
渡す様に、説得しに来たわけでもなかった。)
「行けないよ。」
「きっと、ひどい顔してる。」
(視線の先で、夏樹の顔は蒼白で。 血の気を引いて見え。
何より、全身に纏う闇の気配は、冷たく。 もともと低体温の夏樹の身体から、
まるで。 触れてはいけない、恐ろしい冷気を、漂わせているようだ。)
「いつもと同じだよ。」
「・・それ、励ましになってないよ・・。」
(聞いて光は笑った。)
「くっくっ。 あの子、泣きそうな顔してたって。」
「お前勝手に、任務完了したみたいに。 あの子を放っておくなよ。」
「お前が街に来て良いのは、お前と出会ったあの紫苑って女の子を。
FOTの機密を暴こうとする奴から、守るためだ。」
「あの子自身が、意図しなくとも。 危険に陥ることはある。」
「知ってる? お前がそばに居ない間は、俺たちが見張ってるんだけど。」
「今は、葵ね。 わかる? 交代してほしいの。」
「俺が、葵といたいから。」
(これ以上言わせるなよと。 光は念を押した。)
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