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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】
Chapter91 『籠の中の世界(黒)』 91-31
「敵が来る前に、戦闘がはじまりそうなんで・・。」
(駆は、夏樹と仙崎の間に割って入り。 仙崎を押し戻した。)
「なんだ、この人・・。」
(冷めた目で仙崎を見る夏樹に、ソラが笑ってささやいた。)
「小野瀬さんの彼氏〜。」
(すぐそばで、女子たちは女子たちで盛り上がっていた。)
(長身の菖蒲の浴衣姿は美しく。 それにも増して、その腕に、
手を掛ける。 静乃の艶やかな様子は。 お似合いで、菖蒲のことが気になっている
佐織も。 そう認めざるを得なかった。)
「せんせっ、キレー!」
「///; 紫苑っ、わたしっ! 大人の女になるわっ/// くぅっ・・; 素敵っ。」
(佐織は、十分美しく良く似合う浴衣姿だったが。 おしとやかとは言えない格好で
身悶え。 憧れる二人の様子に、頭を抱えた。)
「佐織ちゃんも素敵だよっ///」
(紫苑は、微笑み。 駆が、たこ焼きをつまみ食いしながら。 合いの手を入れた。)
「もう少し、おしとやかならなぁ?(もぐもぐっ)」
「うるっさいわねっ! たこ焼きの海苔とソース口につけながらっ、いわないでっ!」
(佐織は綺麗な浴衣の袖をまくる勢いで、駆の頬っぺたをちぎった。)
「///ひてててっ!; おまえっ、両方腫れるだろうがっ;」
「あら、バランスがいいじゃない。」
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