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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter91 『籠の中の世界(黒)』 91-4


(艶やかな浴衣姿の佐織を前に、言葉と裏腹に、満面に幸せそうな笑みを浮かべて。
嬉しさをおさえ切れずに、駆は。 ほのかに化粧した佐織の顔を間近に覗き込んだ。)

「うるっさいわねっ!/// 第一声がそれっ!」

「しつれいしちゃうっ!」

(佐織は思い切り、駆の頬っぺたを片手でつねった。)

「///; ひてててっ・・;;」

(後ろから来たチイが、長身の佐織を見上げ微笑んだ。)

「うふふふっ。 佐織、良かったわね。」

「駆くんが、佐織のこと。 綺麗ですって。」

「;チイ・・。 よくその部分、聞き取れたわね。」

(ソラは、後ろから。 駆の背中を叩き。 ニンマリと微笑んだ。)

「こんばんは。 佐藤さんっ。 小野瀬さん。 キレー。」

「駆・・、羨ましいな。 これが浴衣美人ってやつだ・・。」

「ああっ。 ミイなんてよぉ。 たぶん、子供用浴衣着てくるとおも・・。」

タッタッタッタッ

(気配を察知して、支度が整ったミイと、ピュアが。 snow dropの白いアーチの
向こうから、駆け寄って来た。)

「ソラ〜っ! 今ぜったい/// 悪口いったでしょうっ///」

(ソラは驚きミイに振り向きながら。 きらきらした水色の瞳を輝かせた。)



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