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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-20


「///;;」

「行くぞ。 ミイ、ついて来い。」

「お前となら。 記憶をなくしたって。 ぜったいまた思い出す。」

「大丈夫だ。 ぜって〜、楽しいことが待ってる。」

「忘れるなよ。 ミイ。」

(ソラはミイの頬に触れた。 エアリエルを旅立った最後の記憶に、
ミイの目に。 鮮やかな水色の瞳が微笑む、ソラの笑顔が残った。)

ゴォォォォーッ!

『ソラ・・!///』

「///! きゃぁぁぁ〜っ///」

(ミイは恐ろしさに目を閉じた。 ソラと誓った自分の背中に、同じ赤い羽根が生える。)

『背中に赤い羽根が・・っ! 次元の翼・・っ?///』

『ソラ・・、手を離さないで。』

『お願いっ・・離さないで・・。』

***

***

(遠い記憶と、彼方から聞こえる。 祭りばやしが交錯した。 足元に舞い散る花びら。)

(引かれて行く手。 ミイはまた、いつの間にか。 現実の、地上の世界へ戻って来た。)

「これ。 これだよ。 ミイがほしいって言ってた。 天然石の飾り。」



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