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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-27


「数馬くんのことを、好きになってはいけませんよ。」

「なっ!」

(数馬は面食らった。)

「さもないと、あなたも利用されてしまう。」

「いいえ、能力を持つ人は。 恋人に触れるだけで、その人の命を

奪ってしまうことがありますからね。」

(蒲公英は、言葉の意味がわからず、ただ瞬いた。 それでも、不思議な怖さを。
はじめて善から感じた。)

「え?/// こい・・びと・・?///」

「くだらね〜ことっ、ごちゃごちゃ言ってんなよっ。」

「入るの? 入らね〜のっ?」

(数馬は息巻き、手を腰に当て、足踏みした。)

「くすくすくすっ。 入りましょう。」

「ええ〜っ;; たんぽぽいやだ〜っ///;;」

「きゃ〜♪ 楽しみっ♪v」

(蒲公英は泣きだし、理恵は小躍りした。)

「でも〜、善v いいの? こんなことして遊んでて。」

「あの人、どっかへ行っちゃわない?」

(理恵は、可愛らしくネイルした指先で。 善の頬をつつき。 まるで、



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