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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-29


(夏樹は、微笑んだ。)

「ケガしたの? 紫苑っ、待ってて。

わたし、どこかで氷借りてくるから。」

(佐織はすぐに動き、近くのかき氷屋さんに向け。 走り出した。)

「大丈夫、紫苑ちゃん;」

(ミイも心配そうに顔を覗き込み。 ピュアもしゃがみ込んだ。)

「ううっ、痛いのいたいのっ、飛んでけですぅ〜♪」

(聞いてソラは、笑った。)

「くすっ。 ピュア、そのまじない。 エアリエルでも共通なんだな?」

「はいです〜v」

「ケガを治す、魔法はないんですよっ。 亡くなってしまった方を、

蘇らせることも出来ませんし。 魔法は、万能ではありませんです。」

「ですからっ、ミイさまのようなv 巫女さまに早く治ります様にって、

お願いしてもらうですよ〜v」

「ふ〜ん。 じゃあ、“時の欠片”の持つ力って、よっぽどスゲーのな。」

「ミイ。 ためしに、紫苑ちゃんにおまじないしてみて。」

(言われてミイは、どぎまぎしながらも。 その気になって、紫苑の側に、ちょこんと
しゃがんだ。)

「ではっ!///」



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