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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-31


「はい。 夏樹、紫苑ちゃんをおんぶね。」

『!///』

「えっ?」

「え? か弱い女の子を歩かせるっていうのっ?v」

(千波は両手を腰にあて、夏樹に命令した。)

「・・なんで、FOTの女性陣は人使いがあらいんだろう。」

「あらv 何か言った?v 男性陣は、仕事ばかばっかりでv」

「女の子に優しくないじゃないっ!」

「あ〜そう、千波ちゃん・・。 聖がここへ来てくれるわけないだろう・・。」

「僕にあたらないで。」

「(むかっ) いいわよっv お姉ちゃんを怒らせたわねっ。」

「あのねっv ここだけの話だけどねっ、夏樹の恥ずかしい話をみんなに聞かせて・・v」

「やめろっ。 何言うつもりだよっ・・。 わかった。」

(夏樹はうろたえ、観念して。 紫苑の前に、背中を向けて。 腰を落とした。)

「はい。 どうぞ。」

(冗談だと思ったのに、本気で夏樹が紫苑に背中をかそうとするので。
紫苑はたまらなく、動揺して。 顔を真っ赤にして、ぶんぶん両手を振った。)

「うっ、ううんっ/// そんなっ/// 大したことないものっ///;」

「千波ちゃんが怖いから。 どうぞ。」



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