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Novel 【* Fragment of Time * 時の欠片の道しるべ * 空と夏樹の物語】

Chapter92 『籠の中の世界(赤)』 92-33


「ほんとっ!///」

(ミイは顔を輝かせて、ソラに振り向いたが。
きらきらしたビー玉の様な水色の瞳で、ソラが舌を出したので。
ミイはむくれた。)

「(べ〜っ)」

「むうっ///」

(風見神社の神殿近く、通りは。 人々でにぎわい。 楽しい祭りばやしに乗って、
笑顔がいくつも行き過ぎた。)

(和やかに過ぎる、夏の夜の時間は穏やかで。 近くに、FOTのメンバーが、
居てくれるとわかっていたが。 忘れられるくらい、楽しかった。)

「ごめんね。 夏樹くんっ;

昨日、豆大福食べちゃってね・・///」

「それからっ、ロイヤルミルクリームの。

新作濃厚クリームチーズケーキっ///;」

「重い?///;」

(夏樹の首筋に、少し汗が光っているのを見て。
嬉しい反面、紫苑は泣きそうだった。)

「ぷっ、ごめん、今笑わせないで///」

(夏樹の表情は真剣で。 慣れない下駄の足元に、自分もつまずいてしまわないように、
ゆっくりと歩いた。)

チリリッ



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